
Diary
今年の1月はツアーの月 (KONCOS & かせきさいだぁ)
2月24日の東京公演で、無事にひとつの大きな旅を終えたKONCOS。タイチ君、ヒロシ君、本当にお疲れさまでした!遅ればせながら、僕が参加させて頂いた「旅の数ページ」をお届けします。
1月18日。KONCOSの東北の旅の途中、盛岡から僕は合流 しました。盛岡駅に到着するなり、まずはタイチ君お薦めの中華そばのお店「中河」で昼食。メニューはこの中華そば1点のみ。とても美味!
無事に顔はめ。この日の盛岡は良いお天気だったけど、朝、青森を出発し盛岡へやって来た道中は、物凄い雪だったそう。
再び矢継ぎ早に移動。僕達に与えられた時間は「2時間」しかなかったのです。
名店「福田パン」さん。東京公演のタイチ君のMCでもありましたが、もうここのコッペパン、そしてスタイルが最高!もう一遍に大ファンになってしまいました。また行きたい!詳しくは、KONCOSのブログを読んでみて下さい。
僕を虜にした壁紙。かなりクラッシック。この少し奇妙さを感じさせる美しさが良くて、大好きな映画「シャイニング」のホテルの壁紙に想いを馳せる。MCで話す。
1月19日。朝、再び福田パンさんへ行き、朝食を購入。もちろん2個買い。甘いのも、お惣菜パンも、どちらも本当に美味しい!そして、宮城県石巻へ。
311の大震災の時に、石ノ森萬画館から津波で流され、奇跡的に発見された仮面ライダーの顔はめ。タイチ君がどうしても会いたかった物。石巻の復興マルシェに、象徴的に置いてありました。そのマルシェに居たおじさん達がみんな声をかけてくれて、活気があって、すごく気持ちのいい空気がそこには流れていました。嬉しくなって、カフェでカフェラテをテイクアウトしました!
僕のライブのPAをしてくれている秋山くんが所属するSPCさんが立ち上げたプロジェクト「東北ライブハウス大作戦」。昨年8月以降、宮古、大船渡、石巻にライブハウスをオープンさせ、音楽を通して人と人とが繋がれる場作りをし、復興の支援を熱くされています!僕も4月に、そのツアーに参加させて頂く事になりました。なので、一足早くKONCOSの二人と「BLUE RESISTANCE」さんへご挨拶に伺ってきました。学生のバンドの子達が沢山居て、初々しかったなぁ。
雪に覆われた風景は、一瞬何もなかったかのように奇麗に見えるのですが、すぐに「こんなにもすべて無くなってしまったんだ!」と我に返り、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りすると共に、被災された方々が一日も早く元の生活に戻れるよう、スピーディーな復旧復興が必要だと、もどかしい気持ちに駆られました。
フォトグラファー、矢野ベティくんのご実家の洋食屋さんに、こっそり伺いました。ハンバーグ、凄く美味しかったです。東北大学病院近くの小伊万里さんです。
本日の会場、カフェ・モーツァルトさん。お店の雰囲気も、窓から見えるロケーションも、グランドピアノも本当に素晴らしく、この日のKONCOSのライブは特に印象深く残っています。
1月20日、仙台から我が故郷・千葉へ移動。ここの距離はかなり長い。PAでランチ。
そう、ディズニーランドへ!もちろん中には入らず、入り口まで。
西千葉にあるCafe STANDさん。KONCOSは初、僕は4度目でした。いつ来ても、素敵なスタッフの皆さんの優しい心配りや、とても美味しいお食事とコーヒーや、リラックスした雰囲気に感動。いつも、ありがとうございます!今年もまた伺います。
チャーベ君とガリアーノ君が、連絡なしで突然遊びに来てくれたのには、タイチ君をはじめ皆ビックリでした。この日の「KEEP IN TOUCH」は物凄く心に響きました。最高でした!
翌週は、かせきさいだぁ君の「ミスターシティポップ~冬へ!」ツアーに参加。という事で、ハグトーンズ(=デンジャラス・ゾーン)をバックにリハーサル。
1月22日。アルバム「BLUE HEART」の時の写真を撮って下さったスウェーデン人フォトグラファー、サイードさんに、新しいアーティスト写真を撮って頂きました。kit galleryにて。
この日の夜は、12年ぶりに来日したSaint EtienneをBillboard Liveへ観に行きました。デヴュー当時からステージングはほとんど変わっていないのに、この興奮度は一体何だろう!?最初からスタイルが確立されているんですよね。でも常に新しさも強く持っている。昨年リリースされたアルバムを聴けば、それが良く分かります。とっても良いです!
1月25日。朝から名古屋でプチ・キャンペーン。ZIP FM「SMILE DELI」にも生出演。ナビゲーターの空木マイカさんと。
1月26日。かせき君、ツアー2日目は大阪・梅田シャングリラ。ここのステージの高さがとても好き。リハーサル中のかせき君。
リハーサルが終わった後、スタッフに連れられTOWER RECORDS 梅田NU茶屋町店へ。そしてOKAMOTO'Sのインストア・イベントに少しだけ飛び入り出演!ショウ君&ハマ君と。
深夜はFM802さんの土井コマキさんの番組「MIDNIGHT GARAGE」に、かせき君と生出演。凄く楽しいトークが出来ました!
土井ちゃん、スタッフの皆さん、いつもありがとうございます。
2月1日。かせき君ツアー3日目で最終日。この日はスペシャル・ゲストにEPOさんが!本当に素敵な歌声で、最後は超名曲「DOWN TOWN」でシメ。まさにシティポップな夜でした!ほとんど写真が無いのが残念。
更に2月3日。でんぱ組.incさんのライブ・イベントにかせき君と一緒に出演。僕はハグトーンズをバックに「甘い恋人」と「君とサマーと太陽がいっぱい」の2曲を演奏。とにかくお客さんの楽しもうとする姿勢にいたく感動しました!君とサマーの時も、一生懸命フリを真似してくれたり、その場で手拍子を考えてくれたり、声を出してくれたり、もうそれが最高に嬉しかった夜でした。
でんぱ組.incさんも、凄く良かったです。ねむさん&プロデューサーのかせき君と。
2月上旬。「Sweet Swedish Winter」に参加して下さった曽我部恵一バンドさんのMVに出演する事になり、その撮影がありました。ローソンのCMでお馴染みの「オレと彼女が晴れた日の午後に笑うささやかだけれど絶対的な理由」という曲です。監督は中村佳代さん。なので、キャラクター設定が細部まで行き届いていて、本当に凄い!面白い!MVが3パターンありますので、是非ご覧下さい。
「Sweet Swedish Winter」をもっと深く理解して頂く為に(第1回)
新作「Sweet Swedish Winter」がリリースされて1週間が経ちました。ご購入された方々、本当にありがとうございます。今回のアルバムの内容は、いかがでしょうか?楽しんで頂けていたら、幸いです。当ニュース・コーナーでもお知らせしましたが、購入者特典として、このアルバムのガイド本的なジンを作りました。これを読んで頂くと、この作品の見方や味わい方が、更に広がるのではないかと思っています。ただ、この特典はすべてのお店が対象ではありませんし、数に限りもあるので、貰えなかった方には申し訳な
く思っていました。
そこで、1週間経ったという事で、このアルバムの核心を衝いた部分の原稿を、2回に分けて公開したいと思います。ジンをゲット出来なかった方は、是非読んでみて下さい。そして購入を迷われている方にも、是非!第1回は、このアルバムを作るきっかけや、内容についての概要です。
◎「Sweet Swedish Winter」について僕が知っている2,3の事柄
Scene1
この作品の出発点は、2001年にリリースした「Cafe Scandinavia With Love」というアルバムの、第2弾を作ろうという事でした。そのアルバムは01年当時、レコーディング等ですでに何度も訪れていたスウェーデンや北欧の国々の事、そして00年から意識的に「カフェ・ライブ」を始めた事もあり、カフェで気持良く聴けたり、演奏出来たりする音楽をコンセプトに制作したアルバムでした。
なので今回も最初は、インストルメンタルを中心にした、落ち着いたアコースティック・テイストのミニ・アルバムにしようと思っていたのですが、あれから12年、日本のカフェ文化も多様化し、ただ気持ちの良いだけのカフェ・ミュージックを作っても詰まらないという考えに至り、熟考を重ねたところ、僕自身沢山の想い出を持っている「スウェーデンの冬」をテーマに、その情景が広がるような歌詞を入れた歌物を中心とした、でも普段のアルバムよりはテンションの落ち着いた、アコースティック・タッチの作品集にしようとコンセプトが固まり、2012年の11月に入った頃、ようやく制作を始める事が出来ました。そう、テーマは「スウェーデンの冬 = Sweet Swedish Winter」なのです。
Scene2
そこでまず一番に考えたのは、90年代後半にタンバリン・スタジオ周辺のバンドとして脚光を浴びた"Freewheel"(ex-The Excuse)の隠れた名曲「Sweet Swedish Winter」を"KONCOS"と一緒にカヴァーするという事でした。Freewheelのメイン・ソングライター、ウルフ・トレッソンは、原田知世さんのヒット曲「ロマンス」や「シンシア」の作曲者としても有名で、ビートルズライクな名曲を当時沢山書いていました。正にスウェーデンの厳しくも美しい冬の景色が目に浮かぶ牧歌的なこの曲は、98年にスウェーデンでのみリリースされたシングル曲で、"カジヒデキとリディムサウンター"のアルバム制作時に現KONCOSの古川太一くんと佐藤寛くんに聴かせたところ、とても気に入ってくれて、いつか一緒にカヴァー出来たらと思っていました。やがて11年にリディムが解散しKONCOSを始めた二人は、彼らの出身地である北海道は帯広の事を歌詞やコンセプトに盛り込んだアルバムを制作し、その北国っ子の精神に僕はいたく共感しました!今回、彼らとこの曲をカヴァーする事は、あらかじめそうなる運命のように感じています。(そう、KONCOSの二人はリディム時代に、ノルウェーでレコーディングもしているので、北欧繋がりでもあります!)
Scene3
さてアルバムの内容についてですが、KONCOSとはそのカヴァーを含め4曲レコーディング。ピアノ+ギター・デュオが織りなすソフトロック風のサウンド、そして極上のハーモニーを惜しみなく注ぎ込んでくれました。前作「BLUE HEART」で数曲ギターやシンセを弾いてくれた"golf"の才人・関根卓史くんとは「セムラソング」等3曲制作。エレクトロを主体にしつつも、ギター心を持ち合わせた素晴らしいセンスの持ち主!作業している過程で、彼が旭川出身という事を知り、ここにもナチュラルに北国のテイストがと感動しました。
残る3曲は、長年の友人ではありながら一緒にレコーディングをするのは今回初めての、曽我部恵一くん率いる"曽我部恵一バンド"と。曽我部くんは香川県出身ですが、Trash Can SinatrasやTeenage Funclub等のスコットランド/グラスゴー周辺のアーティストとの親交が深く、実際向こうでレコーディングも経験しているだけあって、北国のヴェルヴェッティな風合いや匂いを良く理解している人。なので04年にThe Pastelsのカトリーナ嬢に作詩とヴォーカルを担当して貰った僕自身の曲「Illuminum Song」のセルフ・カヴァーに辺り、限られた時間の中の深夜セッションだったのですが、曽我部くんが素晴らしいアイディアをガンガンこの曲に注ぎ込んでくれて完成したのでした。ちなみに「Illuminum Song」のオリジナルは「lov songs / ローヴ・ソングス」に収録されています。
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